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【のと未来会議2021】今年もやります! 全国から能登町に「出会い」に来る!?

2021年度の “のと未来会議” スタート!

今年も始まりました、のと未来会議。2018年度よりスタートして今年が4年目の開催です。開催当時から能登町役場の主催で、元々は能登町に住んでいる人たちが自分たちの未来の暮らしについて対話する場として始まりました。2020年度よりオンライン開催になり、全国から能登町の取り組みに関心を持った参加者が集まるようになりました。能登町は今、ワーケーションへの取り組みや、複業人材活用支援の事業など様々な団体と協業した活動が満載の注目の場所。2021年度ののと未来会議は、能登町との「出会いの場」として広く能登町のことを知ってもらいたい、と「食」「文化」「滞在」「星空」という4つのテーマで各回を開催していきます。

2021,10,26 のと未来会議

オリエンテーションチェックイン:あなたの地域で思い浮かぶ「食」について小グループで話す(有) カネイシ 新谷さんのストーリー小グループでの対話   感想の共有と、自分から見えた視点について周りから見えたヒントやアイデアクロージング
当日の様子です。背景が水色でロゴが入っている人たちが運営メンバー。

今回のテーマは「食」! 日本3大魚醤のいしりって?

今回は能登町の食に出会う回として、日本三大魚醤の1つでもある、いしりの製造や、能登半島の小木港産の能登の海産物を加工・販売している有限会社カネイシの新谷 伸一さんに話題提供者としてお話いただきました。

新谷さんは高校まで、能登町の中でもいか釣り漁は歴史が古い小木で育ちました。高校卒業後、一度は能登町を出て大学に通い、その後5年間岐阜県で働いた後に父親が経営していたカネイシを継ぐために能登町にUターンで能登町に戻ります。

皆さんは、日本3大魚醤の1つでもある「いしり」をご存じでしょうか。イカワタを塩でまぶし、1年半ほど発酵させていって作る魚醤で、非常に高い旨味成分がある調味料です。

元々、新谷さん自身は「いしり」は能登で食べるもの、と考えていたそうで、県外に販売するという発想自体が無かったそうです。しかし、能登町を出て社会人として勤務していた頃、ある人に「『いしり』ってご存じですか」と問われ、実家で作っていることを伝えたところ「なぜそれを販売しないんですか」と言われたことで、その価値に気づいたのだそう。

「一度能登町を出たことで、初めて能登町のことを客観的に見ることができるようになった」

と新谷さんは続けます。

のと未来会議ではおなじみ(?) のグラフィックレコーディング。話の内容、様子などをイメージやキーワード、色で表現して残します。

新しい商品開発へのヒントは周りから

カネイシのサイトを見ると、いしりのポン酢 や いしりのラーメン 、そしてレシピ集 など、いしりを届けやすくするためのさまざまな工夫が伝わってきます。

能登半島の地震後、売り上げが落ちたときに復興支援金を得て新製品を開発したり、いしりの販売先にラーメン屋が多いことに気づいたことから、自社ブランドとしてもラーメンの販売を始めたり。更に、開発の様子をコミカルな漫画で伝えるサイトも存在します。「いしり」という幹は大切にしつつも、時代の流れと共に変化するニーズに合わせて「伝え方・届け方」は周りの声を聞きながら、作り上げていっています。

「もちろん、自分の発想もあるけれど、私の場合は周りがヒントをくれて、それがきっかけになることが多い」

という新谷さん。

さまざまな商品を世に出せるのも、この「周りの声」を聞き、活かす、「共につくる」姿勢あってのことなのかもしれません。

企画担当の灰谷さんがインタビューをしながら進めます

※話題提供者のトークはこちらから動画でご覧いただけます。

「周り」の私たちに何ができる?

オンラインの場の良さの一つは、何と言っても全国から気軽に参加できること。今回ののと未来会議も、石川県や能登町からの参加はもちろんのこと、13の都道府県からご参加いただきました。しかも今回は参加者の88%の方が初めてのと未来会議とのこと。オンラインではじめて能登町に出会った人たちが、「どのように新谷さんの話を聞いたのか?、そして私たちだからこそ気づいたヒントは何かないだろうか?」という点について小グループで話し合う時間を作りました。

「いしり」に初めて出会う人の視点は、「いしり」が能登町で食べられるのが当たり前という人にとっては見落としていたような側面かもしれません。能登町に行ったことがないけれど商品を通じて出会ってみたい方のアイデアは、能登町から商品を届けようとする人にとって新鮮なものかもしれません。

オンラインの数時間で革命的なアイデアを出すことは難しかったとしても、「自分という視点から気づいたことや感じたこと」を伝えることは、「周りにヒントをもらっている」という新谷さんに私たちから役立てることの1つのはず。のと未来会議では、能登町で活動している方に話題提供として取り組みをお話いただくのですが、聞くだけで終わりにせず、必ず参加者同士で感じたことを話し合ったり、受け取ったことや思いついたアイデアを話題提供いただいた方にお伝えする時間をとっています。

当日思いついたアイデアを書いてもらったボードです。イベントの間はボードがいっぱいになるくらい付箋が積み重なりました。こちらからご覧いただけます。

一歩を生み出す最小単位は「知ること。そして聞いて、話すこと」

冒頭でもお伝えした通り、のと未来会議は今年で4年目になりました。オンラインでの開催が2年目となった今年は、オンラインの場で能登町に出会い、小さな一歩が生まれたらいいなと思って開催しています。 それは、能登町の暮らしの一端を届けてくださった話題提供者の方に、自分が感じたことを伝えることでもいいし、違う場所で違う暮らしをしている人と出会ってみることでもいい。

のと未来会議の場を通じて、能登町に出会いながら「私の暮らしをどうしていこうかな」と思いを馳せる人が増えたら嬉しく思います。私たちの豊かな暮らしや、未来のために対話する。のと未来会議を今年もよろしくお願いします!